身体を守る!抗酸化ビタミンACE
「身体を守る!抗酸化ビタミンACE」
あっという間に冬の気配が近づいてきましたね。この時期は1日の中でも寒暖差に開きがあり、風邪や発熱で体調を崩す方が多く見受けられます。身体の粘膜や気管も乾燥しているようです。トレーニング後の手洗いやうがいはとても大切ですので、しっかり行ってくださいね。
身体の機能を正しく作用させるのに必要な栄養素にビタミンがあります。身体を構成している三大栄養素のたんぱく質・脂質・炭水化物(糖質)を建物に例えると、ビタミンはその建物を支える接着剤や釘などの役目をしています。今回はその中でも疲労回復やストレスに効く「ビタミンACE(エース)」のお話です。
「ビタミンA」
鼻や喉などの粘膜を保護し、ウイルスの侵入を防いでくれます。免疫力アップや風邪予防、ガン予防にもつながります。また「目のビタミン」とも言われ、視力にも大きく影響してきます。視力はアスリートにとって大切な身体の機能のひとつです。ビタミンAはうなぎやレバー、卵黄などの動物性食品の他にモロヘイヤ、かぼちゃ、にんじん、明日葉など色の濃い野菜に多く含まれています。油と一緒に摂取すると吸収率がアップしますので、炒め物やドレッシング、ナッツなどと併せて食べてみてください。ただし、むやみに摂りすぎると肝臓に支障をきたす場合がありますのでご注意を。
「ビタミンC」
骨の結合組織であるコラーゲンを合成しています。コラーゲンは体内で最も多く存在するたんぱく質で関節の動きを滑らかにし、骨を丈夫にしてくれます。骨は身体の柱、筋肉を支える大切な役目をしていますので、強い骨格を作ることで強靭な身体を保てるということになります。ビタミンAと同様、身体の免疫力を高めて風邪予防や疲労回復に役立ちます。みかんやレモンなどの柑橘類やいちご、キウイ、ピーマン、キャベツ、ブロッコリーなどの野菜、お茶や海苔などに多く含まれており、いろいろな食材から摂取することができます。超回復のところでもお話しましたが、ビタミンCは疲労回復にも役立ちますので普段から積極的に食べるようにしましょう。また、神経伝達物質や抗ストレスホルモンの合成にも関わっているため「抗ストレスビタミン」とも呼ばれています。不足すると朝が起きられなくなったり、疲れが取れにくくなったり、忘れ物が多くなったりしますので気を付けてください。
「ビタミンE」
ビタミンAと同様、油に溶けやすい性質を持っています。活性酸素の働きを抑制し、細胞の酸化を防いでくれます。血流を良くする効果もあるので冷え性の改善にもつながります。女性にはうれしい美肌効果もありますよ。このビタミンは私たちの細胞膜の中に存在していますが、体内では合成できないので食品から積極的に摂取する必要があります。食材としては鰻・鮭・かぼちゃ・モロヘイヤ・アボガド・パプリカ・アーモンド・オリーブオイルなどに多く含まれています。
ビタミンACEを含む食材はそのものの持つ効果も高いことながら、他の強い抗酸化力を持つトマトやナス、にんにく、しょうが、蕎麦、大豆、ベリー類などのファイトケミカルやオメガ3のくるみや青魚と組み合わせることで更に効果を発揮します。旬の食材をうまく使って錆びない身体作りをしていきたいですね。
次回はみなさんの成長に欠かせない「ビタミンB群」のお話です。

