山梨県 トピックス 高校サッカー・mago

高校サッカー・mago

日常で感じた事を主観的に書きました。

初孫が誕生し、先日お宮参りに行ってきました。

息子達や娘が生まれた時が昨日の事のように思い出されます。

長男が誕生したのが28年前、その長男の子ども(孫)を抱いていることに感動します。

ご先祖さまからの血筋をさらに1世代後に継承できたこと、ただただ万物に感謝しかありません。

それと同時に、孫と子どもとでは、感動の感覚が違うように思います。

子どもが誕生した時、使命感のような重さを感じた記憶があります。

孫が誕生した時、清々しい気持ちがありました。

「息子もオヤジになったんだな」そんな気持ちになりました。

立場によって感覚が違ってくるということです。

覚悟の重さが違うということです。

正直、孫には懐いて欲しい、嫌われたくない。そう思ってしまいます。

親は違います。

「嫌われたくない」を超越した慈愛があります。

子どもを育てる義務があります。

子どもを守る責任があります。

自身の子どもが、成人するまでおおよそ20年間、大学生活を入れれば22年間。 自分でお金を稼いで、親の力を借りないで生きていけるようになる。 社会生活の中で、ほんの少しでも人様の役に立って生きていけるようになる。 いずれは家庭を持って同様に次世代を育てる立場で生きていけるようになる。

それが親の願いであり、役目だと思います。

おじいちゃん、おばあちゃんは少し違います。

それは、親とは立場が違う事もありますが、人生を長く生きてきて、沢山の経験をしてきているからです。

叱るよりも褒める。 怒るよりも笑う。 睨むよりも微笑む。

それだけのこころのゆとりがあるからです。

ゆとりとは、時間、即ち物事を長く捉えられることができるということです。

その方が、時間がかかるようでかからない事を分かっています。 しっかりと育つ事を悟っているからです。

だからいつも笑顔でいられます。 焦ることが無意味であることを知っています。

私は選手達を子ども達と呼んでいます。

子ども達からは監督と呼ばれたことはありません。

偶然かもしれませんが、設立時からいつも田畑さんと呼んでくれています。

ジュニアユースの保護者さんから、「田畑さん、ジュニアの子ども達を見ているときはいつもニコニコですよね」と言われます。

きっと、孫を見ている感覚に近いのかもしれません。

ちなみにジュニアユースの子ども達にはいつもニコニコではありません。笑

イライラすることが多いかもしれません。

ジュニアは監督ではないけど、ジュニアユースは監督だからでしょうか。

親に近い心境だからでしょうか。笑

私はジュニアユースの子ども達には、サッカー選手以前に人間として自律した大人となり、 自立して欲しいと願っています。

だからサッカーが上手い子だけを教えたいと思っていません。 人間として付き合っていきたいと思う子とご縁を持ちたいと思っています。

サッカーを教えるということは、簡単な事ではなくて、とても深い事であると考えています。

プロサッカー選手は職業です。 親はプロサッカー選手にすることだけに全力を注ぐべきではないと思っています。 プロサッカー選手としての引退平均年齢は25歳前後と言われています。 その後の人生はどうするのでしょうか。 人生はその先50年以上も続きます。

同様に大学受験、就職が人生の完結ではありません。

そこからが、人生の本番です。

親は子どもの人生全てが幸せであって欲しいと願っていると思います。

それなのに、そこを忘れかけている親も近年多いように感じます。 トレセンやセレクションに合格する事が大切な事ではありません。 それらは楽しむべき道の副産物であるということです。

賢い親は、そこを知っています。

賢い親は、今、何が子どもにとって大切なのかに気づいています。

私は、子どもが、人生を通じて楽しい事に関わり続けられる事が幸せだと思っています。

上手くても楽しくなければ、幸せだとは思いません。

下手でも楽しければ、幸せだと思います。

だから上手いとか下手とかは、本人にとっては重要ではないと思います。

だから、高校生のみなさんには、楽しい事を見つけてもらいたいと思っています。

私はサッカーを通じて楽しい事を見つけられる手助けができたらと思っています。

孫が誕生し、おじいさん、おばあさんの気持ちも少し分かるようになってきました。

おじいちゃんがお孫さんの送り迎えで来て頂くことが多々あります。 私よりご年輩の方が、低姿勢で「いつもお世話になっております」とご挨拶してくださることがあります。 目上の方からの謙虚なご挨拶にはいつも恐縮しています。 心の底からありがたいなと感じています。

高校生の皆さん。 お父さん、お母さんも大切ですが、おじいさん、おばあさんがいなければあなたは誕生していません。 自分の事に精一杯で、日頃は感じないかと思いますが、おじいさん、おばあさんが居る方はとても恵まれているのです。

あなたが、笑顔を絶やさず、楽しい事を見つけて、日々成長し続けていくことが、お父さんも、お母さんも、そして、おじいさんもおばあさんも一番嬉しい事なのです。

感謝を忘れず、たまには優しい言葉でもかけてあげてくださいね。

感謝の心があなたを育て、感謝の心があなたを磨く。

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田畑雅宏

田畑雅宏(52 歳)

1988 年「小淵沢サッカースポーツ少年団」設立と共に監督となり 2002 年迄監督を務める現北杜市にサッカー部がない中学校も数校あった事から同年に峡北地域初のクラブチーム「FC 八ヶ岳」を設立しジュニアユースの育成に力を入れはじめる。2005 年には北杜市のスポーツ文化向上を目指し NPO特定非営利活動法人「八ヶ岳北杜グランデフットボールクラブ」を設立する。現在はヴァンフォーレ甲府と提携し「ヴァンフォーレ八ヶ岳」と名称変更し山梨県のスポーツ文化発展と U12,U15 の育成活動を行っている。

著者のブログ

2005 年からサッカーだけを書き続けている熱いサッカーブログは親と指導者必見です。

「フットボール症候群」

http://vgoal.net/football/

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