高校サッカー・夢と目的
君の夢はなんだ?
「プロサッカー選手になることです」
その言葉には海外名門クラブで活躍や、日本代表選手としての活躍が含まれているだろう。
40歳の普通のサラリーマンの方が、「俺の夢はサッカー選手としてバルサで活躍すること」 と言ったとしても、夢を語っているだけに聞こえるよな。
「俺は空を飛びたい」と言っているのに近いよな。
13歳の今だから、君は「プロサッカー選手になることです」と目を輝かさせて言えるんだ。
真剣に言えば言うほど誰もバカにしないし、応援してくれる大人と出会える可能性が高くなる。
それでも、3年後、5年後、10年後になっても、今と同じレベルであれば応援してくれる大人達との出会いは今よりも限りなく少なくなっていくだろう。
夢は大切だし、こころを豊かにしてくれる。
宝くじを買って3億円当たる事を考えるだけで楽しくなる。
だから夢を見ることは良いことだと思う。
良い夢を見て朝起きたら、今日一日が楽しい気分になる。
私は、夢は夢として実現可能な目的を持って、今を楽しんで欲しいと願っている。
夢と目的の違いはわかるか?
目的とは夢に近いけど、君が実現できる可能性があることだ。
そして、目的には意義がある。
つまり、格好良く言うと、フィロソフィーがあるかどうかだ。
哲学だ。わかりやすく言うとお前のポリシー、生き方みたいなものだ。
君が目的を達成することで、誰かに良い影響を与えられたら素晴らしいだろう。
君だって誰かから影響を受けてサッカーが好きになったんだろう。
例えば、
目的が「バルセロナで10番をつけて活躍する」。
そこには、
僕みたいな選手が活躍できれば、日本中の子ども達の励みになる。
普通のチームから世界最高チームに行けたら、日本中の子ども達の励みになる。
お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんの喜ぶ顔が見れる。
そんな、
誰かを思えることが目的の中にあることが大切だ。
日本人が世界最高のプレーヤーになれば、日本のサッカーが世界のサッカーに追いつくと思う。
今よりも日本でサッカーをやる子ども達が増える。
稼いだお金で人工芝のサッカー場を3面建てて、誰もが無料で使えるようにする。
そこまで目的の中に描けていたら素晴らしいな。(笑)
次な、
目的と目標って似ているけど違いはわかるか? 目的は山に例えると頂上だ。
目標は5合目や3合目だ。
目的とは、現実にその達成が可能ではあるけど、まだまだぼやけていてもよいことじゃないかな。
目標とは、目的を達成するために、近い将来達成することがより可能性の高い明確な事だな。
例えば、
1ヶ月で3キロ体重を落とす目標を設定したとしょう。
しかし、体重を落とす事が目的ではない。
目的は健康の為だ。
健康が目的だから、無理して体重を落として身体を壊してしまったら 目標は達成できても目的は達成できなかったことになるよな。
ポゼッションしてシュート打たないのと一緒かな。
ポゼッション率は圧倒しているのに試合では負けた。
試合に勝つという目的が達成できなかったわけだな。
プロサッカー選手になるためには、技術のレベルを上げなくてはならないのは当然だよな。
技術という目標を達成するにはどんな事が必要なのかな? 技術レベルが高くてもプロになれなかった人も沢山いる。
技術という目標を達成するにはその先の目的が見えているかいないかだぞ。
それが見えない人はリフティングが1万回できても、ドリブルが上手くても、プロにはなれない。
だからリフティングが1万回できなくても、ドリブルが下手でも、プロになっている人がいる。
目標は達成できなくても、目的は達成したいよな。
目標は達成できなくてもよいし、修正してもよい。
知識や経験が増えれば目標設定は変化していくものだからな。
目的があるから、具体的な目標が設定できる。
君の目的をもう一度考えてみたらどうだ。
それが見つかると、今なにすればよいか自然にわかつてくる。
サッカーが真剣に楽しくなる。
勉強も楽しくなる(笑)。
俺は、今強いチームで活躍するよりも、5年後、10年後に強いチームで活躍して欲しい。
もちろん今も未来も強いチームで活躍したら最高だ。
でもな、花は咲いたらいつか枯れてしまう。
だから、君には5年後、10年後に咲いて欲しい。
さらにその先で満開に咲いて欲しい。
もっと言えば、俺は君に、その後の長い人生でこそ、輝いて欲しいと願っている。

高校生のみなさん、君の夢はなんでしょうか。
夢を持つことで、こころが豊かになれる。
目的を持つことで、人生が豊かになれる。
夢を現実に!
「険しい丘に登るためには、最初にゆっくり歩くことが必要である」
ウィリアム・シェイクスピア
